台船積載量計測システム

Research & Development
Prologue

研究の

浚渫土砂の陸上受け入れ先が
減少傾向にあった平成24年。

北海道開発局から土砂を海洋投入する方針が発表された。

海洋投入の実現には
乗り越えなければならない壁が多数存在する。

西村組は、
従来とは大きく異なる
新技術の開発に乗り出した。

求められた要件

浚渫土砂の計測時間を
大幅に短縮したい

土砂の海洋投入を行う場合、排出日毎の排出量、排出回数を記録し、環境省に報告する義務が発生します。従来の排出量の測量は作業船上にてメジャーなどの測量機器で行っていましたが、施工期間制限をはじめとする条件を勘案すると、従来ほどの時間をかけるのは難しいことがわかりました。その時間を短縮する技術の開発が求められたのです。

西村組の解決策

Solution01
Solution01

ドローンを活用して
3次元データを取得

空の状態の浚渫船積載部の形状と基準点を測定し、その座標を専用システムに取り込んで積載部の3次元データを作成します。その後、浚渫した土砂を積み込み、上空からドローンを用いて6枚程度の写真を撮影。写真をデータソフトに取り込むことで、今度は浚渫土砂の3次元データを作成します。

Solution02
Solution02

3次元データ・
マルチビーム活用で
土砂解析の精度を向上

2つの3次元データを重ね合わせることで浚渫土量が計測できます。積載部の3次元データ作成は施工前の1回のみ。浚渫土砂の3次元データ作成は浚渫後に繰り返し行うことで排出土砂量解析の時間短縮に成功しました。また海底面をマルチビームで測定することで、排出した土砂が定められた区域内に収まっているかどうかを確認できるようになりました。

開発結果

Results
  • 従来の方法では4人体制で計測する必要がありましたがドローンを活用した場合は1人で済み、省人化を実現。また、最長45分かかっていた測量時間も5分程度に短縮できました。

  • ドローンの購入費や各種ソフトの開発費などの投資額はおよそ200万円。それに対して時間や人の削減により合計500万円程度の労務費を削減することができました。

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