西村組長年の課題だった。
100トンを超える消波ブロックを除去する際、
ワイヤーの玉掛け作業を人力で行っている。
これでは作業効率が悪く、
なにより大切な職人達の身にキケンが伴う。
いかなるときでも安全を最優先にしてきた西村組。
放置するわけにはいかなかった。
市場にある100トンを超える消波ブロックを吊り上げられる除去用バケットは西村組の作業船には搭載できない重量でした。クレーンを大きくして吊り上げ能力を高める方法も検討しましたが、年に数回のバケットによるブロック除去工事に投資をするには割りに合わない金額でした。よって、作業船もクレーンも既存のままで、安全かつ効率的にブロックを除去する技術の開発が求められたのです。
人力で行っていたワイヤーの玉掛け作業を機械化する技術の開発に乗り出しました。令和3年3月時点で8トンのブロックを吊り上げることができています。目標である100トン以上のブロックを吊り上げられるようさらに技術を発展させていきます。
「油圧式バケット」の仕組みを応用した「水圧式バケット」「空気圧式バケット」の開発を試みました。しかし水圧式では油圧式ほどの力を出すことができずに断念。空気圧式もバケットの制御が難しいという問題が発生していますが、挑戦は続いています。
5人がかりで10分を要するブロック1台あたりの玉掛け作業時間を2割程度削減することができます。
作業員の重労働が減り事故のリスクを下げることができます。
生産性と安全性向上のために、
引き続き研究を行います。